政情不安のベネズエラ 抗議デモで衝突、2人死亡

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マドゥロ大統領に抗議するため集まった人々

マドゥロ大統領に抗議するため集まった人々

(CNN) 経済危機と政情不安が続く南米ベネズエラで19日、マドゥロ大統領に抗議するデモが発生し、衝突により少なくとも2人が死亡した。

ベネズエラ公共省は犠牲者のうち、首都カラカスで17歳の男性が頭を銃で撃たれた事件について捜査を開始したと発表した。

病院関係者によれば、男性は病院に運ばれたが手術中に死亡した。家族によれば、男性は経済学を学ぶ大学生で、デモではなくサッカーをしにいく途中だったという。

公共省は、西部タチラ州で23歳の女性が射殺された事件でも捜査を開始したと発表した。

マドゥロ大統領は反政府派に対抗してデモを行うよう、支持者に呼びかけた。また、緊張が高まる中で16日夜、軍隊を市街地に配置していた。

19日のデモは、ベネズエラにおける政治的対立の深刻化を物語るものだ。反政府派はマドゥロ大統領の独裁化を非難。一方の政府側は、国民投票で大統領を辞任に追い込もうとする野党勢力の試みを何度も阻んできた。また政府は、地方選や国政選挙を先送りしている。

目撃者によれば、反政府派のデモ隊は19日、カラカス市内の各所でマドゥロ支持派と治安部隊によって行く手を阻まれた。反政府デモ隊に対しては放水が行われたり催涙ガスが使われたりした。

米国のティラーソン国務長官は19日、記者団に対し「マドゥロ政権が自国の憲法に違反し、反政府派が声を上げることも、ベネズエラ国民の意見を表明するために組織化することも許していない」と懸念を表明した。

隣国コロンビアのサントス大統領はツイッターで、国連事務総長に対応を求めるよう、外務省に指示を出したと述べた。

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