北朝鮮、17年中の核開発が目標か 亡命の元外交官
(CNN) 今年8月に韓国へ亡命した北朝鮮の元駐英公使、テ・ヨンホ氏(55)が27日、亡命後初めてメディアの前に姿を見せた。テ氏は会見で、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長が米国と韓国の政権交代をチャンスととらえ、来年末までに「何としても」核兵器を開発しようとしているとの見方を示した。
会見に出席した韓国の聯合ニュースによると、テ氏は米国で1月にトランプ次期大統領が就任し、韓国でも朴槿恵(パククネ)大統領の弾劾手続きが進んでいるという状況を踏まえたうえで、「北朝鮮の計算としては、米韓両国とも国内の政治事情により、核開発を阻止するための物理的、軍事的な行動に出ることができなくなるとの見通しがある」と述べた。
また、金委員長はたとえ多額の見返りを提示されても、核を放棄する意思がないと指摘。「17年末までに何としても核兵器を開発する計画を立て、大至急開発を進めている」と述べた。
トランプ氏は先週、ツイッターに「世界が核に関する良識を取り戻すまで、米国は核戦力を大幅に強化、拡大する必要がある」と投稿した。ロシアのプーチン大統領もこの数時間前、同国の核戦力を強化すると表明している。