知事暗殺の警護官を処刑、数千人が抗議 パキスタン

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パキスタン北部ラワルピンディ(CNN) 2011年にパキスタン中部パンジャブ州の知事を暗殺した元警護官、ムムタズ・カドリ死刑囚の刑が2月29日に執行された。翌日の葬儀には、死刑に抗議する市民ら数千人が集まった。

カドリ元死刑囚はかつて、パンジャブ州知事だったサルマン・タシール氏の警護官を務めていた。

タシール氏は当時、イスラム教を侮辱した罪に死刑の適用を可能とする法案に反対を表明していたが、元死刑囚はこれに反発。2011年1月に同氏を射殺した罪で死刑を言い渡され、29日朝に首都イスラマバード近郊ラワルピンディ市内の刑務所で絞首刑が執行された。

ラワルピンディの公園で1日午後に開かれた追悼行事では、群衆が周囲の道路を埋め尽くして政府への批判を叫び、元死刑囚を「殉教者」とたたえた。葬列には主要イスラム政党の指導者らが加わり、元死刑囚の「勇気」を賛美するスローガンが掲げられた。

パキスタンでは1日、全国的に警戒が強化され、葬儀の模様は一切報道されなかった。当局が非公式に異例の報道規制を通告したため、現場には中継車の姿もなかった。

参列者の一人はCNNに「政府はこの現場を見るべき。これはパキスタン最大の葬儀だ」と語った。

処刑当日にも各地で小規模なデモが起き、ラシド情報相が「処刑は殺人だ」などと非難を浴びる場面の映像も流れた。

同国内では最近、過激な宗教思想を持つ一部の集団が影響力を拡大し、当局の手に負えなくなっていると指摘する声もある。

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