願いは「平和」 トルコの港町に殺到するシリア難民
やがてボートは態勢を立て直し、先に出発していたもう1隻の後をついてギリシャのレスボス島へ向かった。
海岸ではさらに数十人の集団が救命胴衣を着け、オリーブの木の下で辛抱強く順番を待っていた。
レスボス島の国連職員が8日、CNNに語ったところによると、同島には毎日新たに1000人以上の難民が到着する。ギリシャの島々に押し寄せている約3万人のうち、推定約2万人がレスボス島に集中しているという。
この日、イズミルで待機していた若い男性はCNNに、「我々にはこれしか選択肢がない」と語った。ダマスカスから1週間前にやって来たというこの男性は、母親の車を売って渡航費用を捻出した。シリアの若者に課される兵役から逃れたかったと話し、「戦いはいやだ。殺すのも殺されるのもいやだ。ただ平和な生活が欲しいだけ」とつぶやいた。