1年間で激変したミャンマー 改革は続くか

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クリントン米国務長官(左)が歴史的訪問をしてスーチー氏と会談=2011年12月

クリントン米国務長官(左)が歴史的訪問をしてスーチー氏と会談=2011年12月

過去1年間の取材で見られたもう1つの明確な変化は、ミャンマーの人々の取材に対する態度だ。昨年の取材時には、報復を恐れてカメラの前で話してくれる人はごくまれで、時にはカメラなしでも話を拒まれた。何十年にもわたる軍事政権支配により言論の自由はなかった。

しかしそれからわずか4カ月後、拘束・軟禁を解かれたアウンサンスーチー氏が率いる最大野党・国民民主連盟(NLD)がほとんど全議席を獲得した今年4月の連邦議会補欠選挙では、人々からは警戒感は消え失せていた。何千人もの熱狂的なスーチー氏支持者たちは、この20年間の大部分、自宅軟禁下にあった同氏のポスターを掲げて制約なしに喜びを爆発させていた。ほんの2、3年前には、このような行動は逮捕や投獄につながっていたのだ。

最大都市ヤンゴンの出身である男性はこの選挙について、「ミャンマーの人々は刑務所の中で生活していたが、アウンサンスーチー氏は刑務所の扉をあける鍵を持っていた」と簡潔に説明してくれた。

我々取材陣は街中で歓迎を受け、感謝された。ミャンマーの人々はまるで、今回の変革を記録に残すことが、変革が二度と覆ることがないことを意味していると感じているかのようだった。

しかし、これまで話をした多くの人々の中でも、物質面で生活が改善したと語る人はいなかった。彼らは、より大きな希望を持ち、民主化は可能だと今では信じてはいるが、生きていくためには苦闘を続けている。

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