中学生の母親、テロほう助で逮捕・起訴 息子の暴力への関心知りながら弾薬買い与える 米

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母親のアシュリー・パルド被告(33)/Ashley Pardo Bexar County Sheriff’s Office

母親のアシュリー・パルド被告(33)/Ashley Pardo Bexar County Sheriff’s Office

(CNN) 米テキサス州サンアントニオで、中学生の息子に弾薬などを買い与えていた母親がテロほう助の罪で逮捕、起訴された。当局が明らかにした。母親は息子が銃乱射事件など暴力に強い関心を寄せていることを知りながら弾薬や装備品を与えていた。

警察によると、少年が凶悪な意図を持っていた兆候は数カ月前からあった。

裁判文書によると、祖母が少年の寝室で「実弾が装塡(そうてん)された」ライフルとピストルのほか、手製の爆発物を発見したという。翌朝、母親が息子を学校へ送りにいっている間に祖母が警察に通報した。

母親のアシュリー・パルド容疑者(33)は12日に逮捕され、テロほう助の罪で起訴された。当局は、母親が息子に弟妹の面倒を見ることの対価として弾薬や装備品を与えていたとしている。

CNN提携局KSATが入手したベア郡の法廷文書によると、パルド被告は息子が暴力に強い関心を寄せていることを知りながら、弾薬などを購入していた。

サンアントニオ警察は15日の記者会見で「彼女の行動は危険であるだけでなく、憎むべきものだ。親としてはなおさらだ」と述べた。

文書は「被告は学校に対し、(息子の)暴力的な表現や絵を支持すると表明し、彼の行動については懸念していない」と指摘している。少年のメモには銃乱射事件や白人至上主義のシンボルへの関心が示されているとされる。

少年は今月12日にマスクと迷彩服を着用して登校したが、すぐに学校を出た。当局が少年の所在を特定できなかったため、学校関係者は戻ってきて襲撃するのではないかと恐怖を感じていた。校内には警察官が増員され、警備が強化された。

少年はその後校外で拘束された。

学校内の暴力事件をめぐり保護者の起訴が増加

この事件で負傷者は出なかったが、米国の学校では日々、重大な暴力の脅威がつきまとう。

米国では今年、5月初旬の時点で大学キャンパスを含む学校での銃撃事件が18件発生。6人が死亡した。全米で2番目に人口の多いテキサス州では、2008年以降少なくとも63件の学校銃撃事件が発生しており、最多となっている。これには、サンアントニオから約129キロ離れたユバルディで22年に発生したロブ小学校銃乱射事件も含まれる。この事件では18歳の元生徒が21人を殺害し、警察官に射殺された。

当局は近年、子どもの暴力行為について、兆候を無視して武器の入手を手助けした親に刑事責任を問う姿勢を強めている。ミシガン州の校内で銃撃したイーサン・クランブリー受刑者の両親は、息子の精神状態に懸念があるにもかかわらず武器を購入し、安全に保管しなかった結果、銃撃に使用されたとして、昨年故殺罪で有罪評決を受けた。

ジョージア州で昨年4人が死亡した学校での銃撃事件では、14歳の容疑者の父親が「過失致死」の罪に問われている。コリン・グレイ被告と息子のコルト・グレイ被告は無罪を主張しており、裁判は今年中に始まる予定。

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