まるで巨大な爆発 山火事の上空に火災積雲、気象衛星が撮影
(CNN) 米カリフォルニア州で続く大規模な山火事現場の上空で、まるで巨大な爆発が起きたように見える火災積雲が観測された。
火災積雲は9日、気象衛星が地球の上空から高解像度で地表を撮影していたタイミングで発生した。
火災積雲は大きな山火事や火山噴火などの猛熱に伴って起きる気象現象。猛熱で上空の大気が急上昇してかき乱され、大気中の蒸気が冷却・凝縮されて雲ができる。火災の煙や灰も巻き込んで形成されることから、普通の雲よりもずっと暗く見える。
米航空宇宙局(NASA)と米地質調査所(USGS)が運営する気象衛星「ランドサット8号」が9日にとらえたのはこの光景だった。
火災現場の上空を覆った巨大な火災積雲は、大量の煙と灰を上空高く巻き上げている。現場の東側にある白い積雲に比べると、火災積雲は汚れたカリフラワーか使用済みコットンボールのように見える。
衛星画像には、火災積雲の回りを山火事の煙が取り囲む様子も写っていた。
火災積雲はその後火災積乱雲に変化し雷と雨をもたらした/NASA
NASAによると、火災積雲はその日のうちに発達して、雷雨を発生させる火災積乱雲になった。
そうした雷雨は消火活動の助けになり得る一方で、強風や落雷によって新たな火災を発生させる可能性もある。