ロシア、宇宙に核兵器を配備か 米が新たな情報入手

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14日に米下院情報委員会のターナー委員長は「重大な国家安全保障上の脅威に関する情報」を入手したと発表していた/(Bill Clark/CQ-Roll Call, Inc/Getty Images)

14日に米下院情報委員会のターナー委員長は「重大な国家安全保障上の脅威に関する情報」を入手したと発表していた/(Bill Clark/CQ-Roll Call, Inc/Getty Images)

ワシントン(CNN) ロシアが宇宙に核兵器を利用した対衛星システムを配備しようとしていることに関連したロシアの軍事能力に関する新たな情報を米国が入手したことがわかった。複数の情報筋が明らかにした。

この情報は議会や米国の主要な同盟国に伝えられた。一部の議員からは、この情報について、機密を解除して一般に公開するほど深刻なものだとの見方が出ている。情報は懸念すべきものではあるものの、説明を受けた議会の複数の幹部らは14日、米国や国益にとって直ちに脅威となるものではないと強調した。

情報筋によれば、このシステムはまだ開発中で、軌道にも乗っていない。技術的な進捗(しんちょく)状況もわかっていないという。別の当局者によれば、このシステムには人間を攻撃するために使用する兵器は含まれていない。

米科学者連盟の核情報プロジェクトのディレクター、ハンス・クリステンセン氏によれば、議員らはこのシステムについて直ちに脅威とはならないとみているものの、対衛星兵器が軌道に乗れば、米国の核兵器の管理・制御用衛星にとって重大な脅威となるという。クリステンセン氏によれば、米国は核兵器を常に継ぎ目なく管理するために、こうした衛星を利用している。クリステンセン氏は、こうした衛星が「不可欠」だと指摘した。

対衛星兵器を試験した国は過去にもあったが、クリステンセン氏は、今回の情報が状況の深刻化をもたらすと指摘。米国は、自国の核兵器の管理・制御用衛星に対する攻撃には「非常に強力に」対応すると明言している。

クリステンセン氏は、このシステムが軌道に乗れば、核があろうとなかろうと、米国にとっては新たな水準の脅威となると指摘。通常兵器でさえ軌道上の対衛星システムにあれば、米国にとっての重大な脅威となり得るとの見方を示した。

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