米、ISISテロ攻撃をイランに事前警告 当局者
(CNN) 過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)が今月3日にイランでテロ攻撃を実行する前、米国はイランに対して秘密裏に、ISISが国内でテロ攻撃を計画している可能性があると伝えていた。米当局者が明らかにした。
攻撃はイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」を率いていた故ソレイマニ司令官の埋葬地付近で行われた。
この当局者によると、非公開の警告はISISの計画について米国が入手した諜報(ちょうほう)を踏まえたもので、米政府の「警告義務」政策に基づきイランに伝えられたという。この政策は米国の敵国にも適用される。
非公開の警告については米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に報じた。イランは米国のパートナーや同盟国でないだけでなく、米国の中東駐留要員に対するイラン代理勢力の攻撃に関与しているとされることからも注目される。ただ、米国がどのルートを通じて正式な外交関係のないイランに連絡したのかは不明だ。
当局者はこうした警告の理由について、「テロ攻撃で無辜(むこ)の命が失われるのを目にしたくないからだ」と説明した。
イラン政府はISISの攻撃を阻止できず、1979年のイスラム革命以降で最多の死者を出す惨事になった。3日に起きた一連の爆発により、少なくとも84人が死亡、284人が負傷。ISISはその翌日に犯行声明を出した。