米シアトル近郊で発見の遺体、DNA検査で38年ぶりに身元判明 「グリーンリバー・キラー」の被害者

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米シアトル近郊で発見の遺体、38年ぶりに身元判明 連続殺人犯の被害者

(CNN) 1985年に米ワシントン州シアトル近郊で見つかった遺体は、40年近くにわたり捜査員らから識別番号でしか呼ばれてこなかった。発見から17年後にはいわゆる「グリーンリバー・キラー」の被害者のものだと警察が確認したが、依然としてその氏名は不明のままだった。

しかし19日、同州キング郡の当局は遺体について、死亡時10代だったロリ・アン・ラズポトニクさんのものと特定したことを明らかにした。ラズポトニクさんは82年、シアトル南郊のルイス郡にあった自宅から失踪。その後生きて家族の元に戻ることはなかった。

ラズポトニクさんの遺体は85年12月、オーバーン市で見つかった。近くには別の遺体もあった。これに先駆け警察は、土手の上の車両1台を調べていた。キング郡保安官事務所が報道向けの発表で明らかにした。

その後捜査本部が設置されたが、2遺体の身元を割り出すには至らなかったという。

2001年11月にギャリー・リッジウェー容疑者が逮捕されると、事件解決に向けた突破口が開いた。DNAを調べた結果、シアトル周辺で起きた連続殺人事件の最初期の被害者数人と同容疑者につながりがあることが分かった。

翌年、リッジウェー容疑者は前出の2遺体が見つかった場所へ捜査官を連れて行き、被害者を現場に遺棄したことを認めたという。

依然身元不明の2遺体は、03年にリッジウェー被告が有罪を認めた48件の殺人事件の被害者に含まれていた。これらの事件で同被告は、米国史上最も多くの犠牲者を生んだ連続殺人犯となった。11年には49人目の殺人で有罪を認めている。

12年、DNA検査の結果、前出の2遺体のうちラズポトニクさんではない遺体の身元がサンドラ・メージャーズさんと判明した。

そして今週、当局は最新のDNA検査が一助となりラズポトニクさんの身元も特定されたと発表した。

ノース・テキサス大学の研究所が、ラズポトニクさんの母親から提供された唾液(だえき)のサンプルを使ってDNAを比較。適合を確認したと、キング郡保安官事務所は伝えている。

リッジウェー受刑者は現在、ワシントン州内の刑務所で服役中。キング郡保安官事務所の報道官によると仮釈放はないという。

「グリーンリバー・キラー」のあだ名は、シアトル南郊を流れる川の名に由来する。同受刑者は1982年から、この川に被害者の遺体を遺棄し始めたとされる。

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