アルカイダ指導者殺害、バイデン氏のチームが決断に至った内幕

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バイデン大統領とその側近が、国際テロ組織アルカイダの指導者アイマン・ザワヒリ容疑者の殺害を決断するまでに至った内幕を探った/Jim Watson/Pool/Getty Images

バイデン大統領とその側近が、国際テロ組織アルカイダの指導者アイマン・ザワヒリ容疑者の殺害を決断するまでに至った内幕を探った/Jim Watson/Pool/Getty Images

(CNN) 国際テロ組織アルカイダの指導者アイマン・ザワヒリ容疑者が殺害されたが、バイデン米大統領は殺害を命じる前に、容疑者の潜伏先について詳しく把握しようと努めた。

今回の攻撃では米国のドローン(無人機)がアフガニスタン首都カブールの中心部にあるバルコニーでザワヒリ容疑者を殺害した。バイデン氏や少数の側近が数カ月をかけて練った極秘計画の成果だった。準備作業では情報当局者によってザワヒリ容疑者の隠れ家の縮小模型が作成され、バイデン氏が選択肢を議論する際の検討材料とするため、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(危機管理室)内に設置された。

バイデン氏にとって今回は2001年米同時多発テロの首謀者のひとりであり、世界の最重要指名手配テロリストであるザワヒリ容疑者を排除する好機だったが、カブールの民間人を誤って殺してしまうリスクも大きかった。11カ月前に米軍が混乱の中で撤退した際には、米国のドローン攻撃で民間人が犠牲になった。

攻撃や計画立案の詳細は1日、バイデン氏が作戦発表の準備をしている間に政権高官によって明かされた。

数カ月に及んだ攻撃計画の立案中、バイデン氏はザワヒリ容疑者の家族を含む民間人の死者を出さないよう、当局者に繰り返し念を押した。ホワイトハウスによると、民間人の犠牲者は出てない。

ザワヒリ容疑者がカブールの隠れ家にいるという米国の諜報(ちょうほう)が初めてバイデン氏に伝えられたのは4月のこと。米当局者は数カ月前からカブールでザワヒリ容疑者を支援するネットワークの存在に気付いており、複数の諜報の流れを通じて容疑者の妻や娘、子どもたちを特定していた。

続く数カ月間で米当局者はこの家の生活パターンを割り出した。ザワヒリ容疑者が定期的に家の中から現れて、バルコニーに長時間滞在することも突き止めた。

当局者がザワヒリ容疑者の活動の監視を続けるなか、建物の造りや構造を分析する極秘作業が始まった。その目的は建物の構造的完全性を損なわずにザワヒリ容疑者を排除する作戦を立案することにあった。

バイデン氏とチームのメンバーが最も優先したのは、建物に住むザワヒリ容疑者の家族を含めた民間人の死者を避けることだ。政府の各部局から独立した専門家が加わり、容疑者の家族以外の住民についても身元を特定した。

この建物がカブールの中心部にあることも問題を難しくする要因だった。

周囲を住宅街に囲まれているため、当局者はバイデン氏に選択肢を提示する前に、計画と情報が「絶対確実」だと確認する必要があった。情報漏洩(ろうえい)についても強く警戒した。策定中の計画について知らされていたのは、一部の重要省庁に属する「少数の選ばれたグループ」のみだった。

5月から6月にかけ、バイデン氏は進捗(しんちょく)に関して継続的に報告を受けた。7月1日にはホワイトハウスの危機管理室に重要な国家安全保障当局者を集め、作戦案について説明を受けた。バーンズ中央情報局(CIA)長官、ヘインズ国家情報長官、国家安全保障担当のサリバン大統領補佐官とファイナー副補佐官、国土安全保障担当のランドール補佐官といった面々がテーブルを囲んだ。

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