ANALYSIS

荒れる南シナ海、米海軍は問題続きの「沿海域戦闘艦」に白羽の矢<下>

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フィリピン海での通常任務を行うインディペンデンス級沿海域戦闘艦「タルサ」/Petty Officer 2nd Class Colby A. Mothershead/US Navy

フィリピン海での通常任務を行うインディペンデンス級沿海域戦闘艦「タルサ」/Petty Officer 2nd Class Colby A. Mothershead/US Navy

香港(CNN) 専門家の疑念とは対照的に、米海軍は沿海域戦闘艦(LCS)を信頼する姿勢を示しており、就役中または製造段階の艦は34隻に上る。LCSは単胴船と三胴船の2つのタイプがあり、後者は太平洋を拠点にしている。

この地域でのLCSの活動を管轄する第7駆逐艦隊の指揮官、トム・オグデン海軍大佐は今夏の記者会見で、LCSが2019年、20両年にスプラトリー諸島で「航行の自由作戦」を3回実施したことを明らかにした。米海軍は航行の自由作戦を「外国による行き過ぎた海洋権益の主張への異議申し立て」と位置付けている。

オグデン氏はまた、LCS「ガブリエル・ギフォーズ」による20年の南シナ海展開を称賛。「彼らは正しい時に正しい場所にいることもあった」との見方を示した。

一方、シンガポールを拠点にするアナリストのブレイク・ハージンガー氏は、ガブリエル・ギフォーズが必要な時に必要な場所にいる能力は機械的な問題のせいで制限されていると指摘する。

同盟国やパートナー国との交流が中止となり、「東南アジアでのLCSの評判は大きく損なわれた」とハージンガー氏は説明。「彼らはメンテナンス上の問題を抱えていた。故障のため現場海域にたどり着けず、演習を中止した」と話す。

ただ、もしガブリエル・ギフォーズを信頼できるのであれば、米国の存在感を示したり、駆逐艦や巡洋艦のような高性能艦をより重要な任務に回したりするうえで有効な可能性はあるという。

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