米LA暴動のきっかけとなった動画を撮影、ビデオカメラが競売に
(CNN) 1992年に米ロサンゼルスで起きた大規模な暴動のきっかけとなった警察官による黒人男性への暴行を撮影したビデオカメラが競売に出品されることがわかった。
ロサンゼルスの警察官たちによってロドニー・キングさんが暴行を受ける様子はソニーのビデオカメラで撮影され、その様子がテレビで流されると全米で非難の声が上がった。
キングさんに対する暴行が起きたのは1991年3月3日。警官はキングさんを50回以上警棒でなぐっていた。
競売会社ネイト・D・サンダースによれば、ジョージ・ホリデーさんが暴行の様子を自宅のバルコニーから撮影し、警察に通報したものの、助けは来なかった。そこで、ホリデーさんは地元テレビ局に動画を渡して、それが放映された。
この動画は、警官による黒人への暴力を捉えて広く拡散した動画の最初の例の一つといえる。
起訴された4人の白人警官が1992年4月に無罪となると、ロサンゼルスで大規模な暴動が発生した。暴動は5日間にわたって続き、50人以上が死亡した。
ホリデーさんが自宅アパートから事件を撮影したソニーのカメラ/From Nate D. Sanders Auctions
ソニーのビデオカメラは2015年に米連邦捜査局(FBI)から返却されていた。競売は30日に開催される予定で、入札価格は22万5000ドル(約2370万円)から。