ロンドンの病院は「まるで戦場」 トランプ氏発言が反発招く

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トランプ大統領、ロンドンの病院は「戦場のよう」

(CNN) トランプ米大統領は最近の発言で、英国では厳しい銃規制にもかかわらず刃物を使った殺傷事件が続発していると述べ、「ロンドンの病院はまるで戦場」などと批判した。これに対し、英国側から反発の声が上がっている。

トランプ氏は4日、米テキサス州ダラスで開かれた全米ライフル協会(NRA)の総会で演説。ロンドンのある病院では「床が血まみれ」の状態で、「戦地の軍病院のようなありさまになっているそうだ」などと語った。

英国では銃の代わりに、刃物が至るところにあふれているとも力説した。同氏はこうした発言を通し、NRAが主張する「銃を持つ権利」の擁護を図ったとみられる。

トランプ氏がロンドン市内のどの病院を指していたのかは不明。ただ英BBCは最近、王立ロンドン病院の外科医、マーティン・グリフィス氏が同僚医師の声として、「ここでの診療は(アフガニスタン南部ヘルマンド州の英軍基地)バスティオンのよう」と語ったと伝えていた。グリフィス氏はこのインタビューで、同病院には連日、刃物や銃で負傷した十代の少年らが運び込まれてくると訴えていた。

同氏は5日、ツイッター上でトランプ氏の発言に反発を示し、「トランプ氏をぜひこの病院へ招待したい。ロンドンの市長や警視総監に会って、暴力防止の成果を聞いてほしい」と書き込んだ。

警察によると、ロンドンで昨年発生した殺人は計116件。被害者のうち少なくとも80人が刃物で刺され、10人が射殺された。ロンドン警視庁は先月、殺人増加の原因を調べているとしたうえで、同市が世界でも安全な都市であることに変わりはないと強調していた。

トランプ氏は7月に初の訪英を予定している。

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