中国でスパイ罪の有罪判決、米国人女性が帰国
香港(CNNMoney) 中国でスパイ罪の有罪判決を受けた米国人の女性実業家、サンディ・ファン・ギリス氏が先週、帰国していたことが1日までに分かった。中国の担当弁護士が明らかにした。
ファン・ギリス氏は中国で米国政府のためにスパイ活動をした罪に問われ、2015年3月から拘束されていた。
中国西部・南寧市の裁判所で非公開の裁判が行われ、本人は有罪を認めていた。25日に禁錮3年半の有罪判決を言い渡され、同時に国外退去を命じられていた。この時点で同氏の拘束がいつまで続くかは明らかになっていなかった。
担当弁護士によると、ファン・ギリス氏は28日深夜に米国へ帰還した。
米テキサス州ヒューストンの自宅では、夫のジェフ・ギリス氏が同氏の無実を主張し、釈放を求める運動を展開していた。ジェフ氏は、ファン・ギリス氏がスパイ行為に従事したとされる1990年代の一定期間、本人は米国にいたと主張した。
米国務省はこの件について、中国側に繰り返し働き掛けてきた。同省当局者は30日、同氏の帰国を「歓迎する」と述べた。
中国側は罪状の詳細を公表していない。ファン・ギリス氏が裁判で早期釈放を勝ち取るため、あえて有罪を認めた可能性も指摘されている。