銃弾による死亡率上昇、殺傷力の高まりで 米研究

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米医師会は銃による暴力は「公衆衛生危機そのもの」だとする見解を示した

米医師会は銃による暴力は「公衆衛生危機そのもの」だとする見解を示した

調査データはこれらの原因に触れていないが、論文の共著者で世界的に有名な外科医のアーネスト・ムーア氏は、銃の殺傷力が高まり、弾倉の容量が増大したことが要因だと語る。「現在使われている短銃は15~20年前に比べて、組織に重度の損傷を負わせる能力が高くなった」「何発もの銃弾が発射される武器を使えば銃撃を続けることができ、ダメージは銃弾1発の場合よりもはるかに大きい」という。

ムーア医師は先週も6発撃たれた患者の治療をしたといい、「それももう珍しいことではなくなった」と指摘。そうした話は全米の外科医から聞かされると語った。

研究チームはコロラド州全体での調査を希望していたものの、資金的な理由で実現しなかったという。1996年に米連邦議会は疾病対策センター(CDC)が銃暴力関連の研究に資金提供するのを原則禁止とした。2013年のコネティカット州サンディー・フック小学校での銃乱射事件後、オバマ大統領はその措置を解除する大統領命令に署名。だが、議会はその後も資金供給を阻んでおり、他の資金源も足りていない状態だという。

米医師会は14日、銃による暴力は「公衆衛生危機そのもの」だとする見解を確認。ムーア医師も、「もし殺傷力の高い武器や大容量の銃が普通に利用できるのなら、オーランドのような大量殺人は今後もまた発生し、重いけがを負って障害やまひが残る人が増えるだろう」と話している。

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