金融システムに侵入、68億円詐取か 主犯格の男起訴 米
ワシントン(CNN) 米司法省は24日、世界の金融システムに不正侵入し5500万ドル(約68億円)を詐取したグループの主犯格とされるトルコ人の男を起訴したと明らかにした。
起訴されたのはエルカン・フィンディコグル被告(33)。司法省によれば、2011~13年にクレジットカードやデビットカードの決済処理を行う会社少なくとも3社のコンピューターネットワークに不正に侵入。カード口座のデータを操作し、引き出し上限額を引き上げたという。
13年2月の犯行では、一味は24カ国で約3万6000回の処理を実行し、計4000万ドル(約49億円)を詐取したという。この時、ニューヨークでは11時間に満たない間に3000機近いATMから240万ドルが引き出された。
フィンディコグル被告は5年にわたる逃亡生活ののち、13年にドイツで逮捕された。23日に米国に引き渡され、24日には裁判所で罪状認否の手続きが行われた。
同被告はコンピューターへの不法侵入や銀行送金詐欺の共謀、マネーロンダリングなど計18の罪状で起訴されている。すべてで有罪となれば、最大で懲役35年が言い渡される可能性がある。