エクアドルへ亡命申請のスノーデン容疑者、機内に姿見えず
(CNN) 米情報当局による電話やネット監視の実態を暴露してスパイ罪に問われ、中米エクアドルへの亡命を申請した米国人エドワード・スノーデン容疑者は24日、経由地のモスクワからハバナへ向かうとみられていた。しかしCNN取材班は、この日キューバに到着した2便の機内に同容疑者の姿はなかったと伝えた。
米政府はスノーデン容疑者のパスポートを失効させる措置を取ったが、同容疑者は23日、エクアドルへの亡命を目的に滞在先の香港を出発し、モスクワ、ハバナ経由で同国に向かったとされる。
ロシア当局者らは、スノーデン容疑者がモスクワのシェレメチェボ国際空港に到着し、ここで一泊したことを確認した。インタファクス通信は同容疑者が24日にハバナへ向かうとの見通しを伝えていた。CNN取材班がモスクワ発ハバナ行きの2つの便に搭乗したが、客室内に容疑者の姿は見えなかったという。本人が空港内にとどまっているのかどうかは明らかでない。
亡命に協力姿勢を示している告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジ容疑者は、スノーデン容疑者が「安全な場所で元気にしている」とだけ語った。
エクアドルのパティーニョ外相は24日、訪問先ハノイでの記者会見で、スノーデン容疑者が同国のコレア大統領に送ったとされる書簡の中で「米当局に引き渡されたら公正な裁判も人間的な扱いも受けられないだろう」と訴えたことを明らかにした。外相は同容疑者の亡命を受け入れるかどうかは未定だと述べる一方、米当局の情報収集活動を「人権侵害」と批判し、「我々は絶対的主権に基づいて最適だと確信できる決断を下す」と強調した。