面接官から「正しいマイノリティーではない」、韓国系の元選手が訴え 米NFL

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カンザスシティー・チーフスでアシスタントコーチを務めたユージン・チョンさん=2014年/Scott Boehm/AP

カンザスシティー・チーフスでアシスタントコーチを務めたユージン・チョンさん=2014年/Scott Boehm/AP

(CNN) 米紙ボストン・グローブによると、米プロフットボールリーグ(NFL)の韓国系の元選手が、今シーズンに受けた採用面接で「正しいマイノリティーではない」と告げられたと訴えている。

ユージン・チョンさんは1992~97年、選手として活躍し、フィラデルフィア・イーグルスとカンザスシティー・チーフスでアシスタントコーチを務めた経歴をもつ。ボストン・グローブの先週の報道によれば、チョンさんはNFLの採用面接で面接官から「本当はマイナリティーではない」「我々が求めている正しいマイノリティーではない」と言われたと訴えている。

「2021年にこんなことを言われるなんて、心底驚いた」とチョンさんは話している。どのチームの面接だったのかは明らかにしなかった。

NFLはこの件について調査していると説明、「この発言は完全に不適切であり、リーグの価値観や方針に反する」と強調した。

今回の問題については、NFLの多様性推進を目指す団体がNFLに調査を求めていた。「韓国系米国人としての立場に関する発言が真実であれば、善意に従って多様性に関する方針を変更したにもかかわらず、実際にはNFLの採用活動が差別に満ちていることを物語る」としている。

NFLは2003年、人材の多様化を図る目的で「ルーニー・ルール」を採用し、ヘッドコーチを採用する場合、多様な候補者との面接を義務付けた。

2009年には同ルールをゼネラルマネジャー職などにも適用し、昨年はさらに対象を拡大。昨年末に通過した決議では、マイノリティーのコーチを育成したチームに報酬として追加のドラフト指名権を与えるとしていた。

それでも直近でヘッドコーチ職に採用された非白人は、わずか2人にとどまっている。

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