シェークスピアのグローブ座、新型コロナで存続の危機 英ロンドン

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ウィリアム・シェークスピアゆかりの劇場「グローブ座」が新型コロナウイルスの影響で存続の危機に瀕している/Shutterstock

ウィリアム・シェークスピアゆかりの劇場「グローブ座」が新型コロナウイルスの影響で存続の危機に瀕している/Shutterstock

(CNN) 英ロンドンにある文豪ウィリアム・シェークスピアゆかりの劇場「グローブ座」が、新型コロナウイルスの影響で存続が危ぶまれる状況に追い込まれ、同劇場や政治家が窮状を訴えている。

グローブ座は今年3月以来、新型コロナウイルス対策の都市封鎖に伴って休業中で、議員らは今月18日、グローブ座が経済的な打撃を受けて「破綻(はたん)と閉鎖」の危機に瀕していると指摘した。

グローブ座はシェークスピアの劇団が1599年に設立した劇場で、1613年の火災で焼失したが、1997年、元の場所から数メートル離れた場所に再建された。

外観は元の建物とほぼ同じ姿でエリザベス朝時代の建築様式が再現され、コンクリート製のピットや屋根に設置したスプリンクラーなどの現代的な設備も備える。

しかしこの劇場が今、創設以来、最大の危機に直面している。

建物はエリザベス朝時代の建築様式が再現されている/Oli Scarff/Getty Images
建物はエリザベス朝時代の建築様式が再現されている/Oli Scarff/Getty Images

グローブ座のアートディレクター、ミシェル・テリー氏は19日、BBCラジオの番組で、劇場は「その日暮らし」の運営だったと打ち明け、「収入はチケット販売や物品販売、教育ワークショップなどに完全依存している」と説明。「その収入が途絶えれば、銀行の蓄えはわずかしかない。あるだけの蓄えを使い果たせば、それで終わりだ」と訴えた。

英議会デジタル・文化・メディア・スポーツ委員会議長を務めるジュリアン・ナイト議員は、「シェークスピアのグローブ座は世界的に有名な施設であり、我々の国家アイデンティティーの一部であるだけでなく、芸術が我々の経済に重要な役割を果たしている筆頭の実例でもある。この国家財産が新型コロナウイルスに屈することがあれば、悲劇を招く」と強調している。

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