中東のアルジャジーラ、アル・ゴア氏経営の米テレビ局を買収
(CNN) カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは2日、アル・ゴア元米副大統領らが設立した米テレビ局、カレントTVの買収を発表した。買収により、米国のケーブルテレビ市場への進出強化を目指す。
買収後の同局はニューヨークに本社を置き、全米各地に支局を開設して陣容を300人強に倍増させる。
カレントTVはゴア氏と実業家のジョエル・ハイアット氏が2005年に共同で設立。両氏は「国際報道機関として定評のあるアルジャジーラによるカレントTV買収を歓迎する」との談話を発表した。
カレントTVはこれまで、「声なき声に耳を傾け、権力に物申し、独立した立場から多様な見方を提示する」という理念に基づく番組制作を目指したが、視聴率は振るわない状況が続いていた。
同局の番組は現在、米国内のケーブルテレビや衛星テレビ局との提携を通じて放送されている。アルジャジーラは米国での配信強化を目指す方針だが、ニューヨークとロサンゼルスでカレントTVの番組を放送してきたタイム・ワーナー・ケーブルは、アルジャジーラによる買収を受け、カレントTVとの契約打ち切りを決めた。