中国、メタンハイドレート採掘に初成功 南シナ海

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採掘したメタンハイドレートからガスを抽出する様子=CCTV

採掘したメタンハイドレートからガスを抽出する様子=CCTV

香港(CNNMoney) 中国はこのほど、南シナ海の海底から、「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートを採掘することに初めて成功した。中国は20年近く前から、海底や極地でのエネルギー採掘に力を入れてきた。

国営メディアによると、姜大明・国土資源相は18日、メタンハイドレートの採掘成功を受け、「世界のエネルギー革命につながり得る重大な突破口」と評価した。

米国のシェールガスと同様、メタンハイドレートにはエネルギー業界を一変させる可能性があるとの見方で専門家は一致する。しかし産業として確立させるためには技術面や環境面で解決すべき課題もある。

中国は世界最大のエネルギー消費国だが、メタンハイドレートの採掘では日本が先行する。日本は2013年に太平洋でメタンハイドレートの採掘とガス抽出に成功し、今年5月にも再び成功させていた。米国も同燃料について独自の研究を進めている。

メタンハイドレートはガスが水分子に閉じ込められた状態の物質で、世界の資源量は膨大だ。米地質調査所によると、炭素の含有量は世界の他の化石燃料を全て合わせた量を上回ると推定される。

米エネルギー情報局によると、天然ガスの含有量は1立方フィート当たり164立方フィートに上る。

中国国営新華社通信はメタンハイドレートについて、石油や天然ガスの有力な代替になると伝えている。ただ、他の化石燃料と同様に、環境への影響も懸念される。

専門家によると、メタンの放出が地球温暖化に与える影響は二酸化炭素の25倍。石炭の燃焼に比べれば天然ガス燃焼の方がクリーン度は高いものの、それでも炭素は放出される。

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