熱帯雨林の樹木、暑すぎて光合成できなくなる可能性 国際研究

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熱帯雨林の樹木が高温になりすぎて光合成ができなくなっている可能性があるという研究が報告された=2020年3月15日、ブラジルのジュルラ川/Florence Goisnard/AFP/Getty Images

熱帯雨林の樹木が高温になりすぎて光合成ができなくなっている可能性があるという研究が報告された=2020年3月15日、ブラジルのジュルラ川/Florence Goisnard/AFP/Getty Images

(CNN) 南米や東南アジアの熱帯雨林で、一部の葉があまりの暑さのために光合成ができなくなっている可能性があるという研究結果を、米国、オーストラリア、ブラジルなどの研究チームが23日の科学誌ネイチャーに発表した。

植物の葉が二酸化炭素と日光と水からエネルギーを作り出す光合成は、温度が46.7度前後に達するとうまくいかなくなり始める。研究チームによれば、葉の温度は気温よりも大幅に高くなることがある。

研究チームは、地球の約400キロ上空にある国際宇宙センターの熱衛星センサーから届いた気温データを利用。熱帯雨林上層部の林冠によじ登って葉に取り付けたセンサーのデータと組み合わせて観測を行った。

その結果、林冠の平均温度はピーク時で34度だったが、一部では40度を超えていることが分かった。

現時点で、葉の0.01%が光合成のできなくなる温度を超えており、そうした葉や木は枯死する可能性がある。

報告によると、地球温暖化が進めばこの割合が増え、世界の熱帯雨林が脅かされる恐れがある。熱帯雨林は地球の約12%を覆い、世界の種の半分以上が生息している。二酸化炭素を吸収して地球の気候を調整するという重要な役割も担う。

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