発見間もない小惑星、地球に最接近 小型で事前観測難しく

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18日に発見されたスクールバスサイズの小惑星が地球の近くを通過すると予想されている/NASA/JPL-Caltech

18日に発見されたスクールバスサイズの小惑星が地球の近くを通過すると予想されている/NASA/JPL-Caltech

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)が発見したばかりの小惑星「2020SW」が地球に接近している。米東部標準時の24日午前7時12分(日本時間同日午後8時12分)ごろ、オーストラリアとニュージーランドに近い太平洋南東部の上空を通過する。

2020SWは今月18日に発見されたばかりだった。直径4.5~9メートルとスクールバスほどの大きさで、地球から約2万キロの距離を通過する見通し。この距離は、地球の約3万5000キロ上空の軌道上にある静止気象衛星より、はるかに近い。

天体観測サイトの「earthsky.org」によると、2020SWは地球の重力の影響を受けて、速度と軌道が変化する。

NASA地球近接天体研究センター(CNEOS)の専門家によれば、今回のような小型の小惑星は大量に存在していて、毎年数回、至近距離を通過するものがある。

「幸いなことに、今回の小惑星は地球に影響を与える軌道上にはない。もしあったとしても、地球の大気によって分解され、明るい隕石(いんせき)ができる」と専門家は指摘する。

今回の2020SWは6日前に発見されていたが、8月に観測された小惑星「2020QG」は、誰にも発見されないまま地球に記録的な接近を行っていた。

8月16日に記録的な地球への接近が観測された小惑星2020QC/ZTF/Caltech Optical Observatories
8月16日に記録的な地球への接近が観測された小惑星2020QG/ZTF/Caltech Optical Observatories

2020QGは8月16日、地球から約2900キロ離れたインド洋の上空を通過した。発見されたのは通過した後だった。大きさは3~6メートルと小型だったことから、接近を事前にとらえることができなかった。地球に影響を与えない小惑星が、これほど接近したのは史上初めてだった。

2020QGや2020SWのような小型の小惑星は地球近くに数百万個存在している可能性があり、地球に接近してくるまで発見は極めて難しい。

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