100歳越えの住民多数、伊サルデーニャ島の長寿の村を訪ねる

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世界で初めて110歳まで生きた男性、アントニオ・トッデ氏の息子のトニーノさん

世界で初めて110歳まで生きた男性、アントニオ・トッデ氏の息子のトニーノさん

しかし、サルデーニャ島の長寿地域が他の長寿地域と異なるのは、高齢男性の割合が平均を上回っている点だ。ぺス氏によると、大半の欧米諸国では100歳の高齢者の男女比は1対4で女性が多いが、サルデーニャ島中部の地域では1対1だという。

この理由を探るため、ぺス氏はまずこの地域の住民の遺伝子プールを分析した。ぺス氏は、この地域が地理的に孤立していることから遺伝的多様性が高まり、それが地元住民の長寿につながっているとの説に賛同していた。

しかし、遺伝因子ではこの地域の平均寿命のわずか20~25%しか説明できないという。

一方、高齢者を対象とした聞き取り調査や過去のデータから、社会的、心理的要因も遺伝子と同じくらい重要であることが分かった。

サルデーニャ島のセンテナリアンに関する著書を持つルイジ・コルダ氏は、2年間かけてバルバジア、オリアストラ、トレクセンタ、メディオ・カンピダーノの各地域のセンテナリアンたちの写真撮影やインタビューを行った。その結果、家族が果たす重要な役割を発見した。

コルダ氏は自著の中で、「それだけ長生きできるか否かは、基本的に家族次第」と述べ、さらに次のように続けた。

「自分は今も大切な存在であると感じるとともに、家族の注目の的であり、家族の長であるという事実が高齢者を活発にし、彼らに前進する強さを与える。これこそが、遺伝子、食事、宗教に加え、家族が重要である根拠だ」

またコルダ氏が出会ったセンテナリアンたちは皆、大変健康で、薬も服用するにしてもあまり服用せず、さらに驚くほど頭脳明晰だという。

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