「ロシア疑惑」捜査の最前線――秘密のベールに隠されたFBIの対諜報部門

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CDの元管理職員によれば、捜査官は情報源となる人物を取り込み、関係を維持できるだけの話術を持つ一方で、あらゆる事に関して口を閉ざし続けていられるという、一見したところ全く異なる技術が求められる。

捜査で扱う情報の95%は機密以上に指定されており、誰と何を共有するかについて極めて慎重な姿勢を取る必要があるという。

この元管理職員はそのうえで、典型的なこわもて警官や周囲の注目を浴びたい人物にとっては、防諜は魅力のない仕事だろうと指摘。「防諜はもっと緻密(ちみつ)だ。影で行う仕事であり、目立ってはいけない。ドアを蹴り破ったり、麻薬捜査で急襲作戦を行ったりするのとはまるで異なる」と述べた。

皮肉なことに、防諜部門に関して最も長く記憶されている出来事は、同部門で長年にわたり捜査官を務めていた人物による裏切りを受けて起きたものだ。

ロバート・ハンセン受刑者が逮捕されたのは2001年。20年間にわたり旧ソ連とロシアに機密情報を売り渡していた罪で訴追された。機密情報と引き換えに、現金数十万ドルやダイヤモンドを受け取っていた。逮捕後に有罪を認め、現在は終身刑に服している。FBIの歴史の中でも最も大きな被害を与えたスパイとみられている。

だが、FBIのルイス・フリー長官(当時)は逮捕を受け、「考え得る限り最も深刻な裏切り行為」に立ち向かったとして、防諜部門におけるハンセン受刑者の同僚を称賛。「彼らの行動は防諜の仕事として最良のものであり、最も困難で微妙な状況下でなされたものだ」「FBIにおけるハンセン受刑者の同僚職員がこの捜査を遂行した。隠密かつ安全に、ためらうことなくだ」などと述べた。

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