習主席がロシア訪問へ、戦勝記念の式典に参加 中ロの結束示す
香港(CNN) ロシアのプーチン大統領が、9日に行われる「戦勝記念日」の軍事パレードの準備を進めるなか、招待客のトップが、中国の習近平(シーチンピン)国家主席であることは明白だ。
習氏は7日から4日間の日程でロシアを公式訪問する。中国政府によれば、習氏はプーチン氏との「相互の信頼」を深めるほか、第2次世界大戦での連合軍のナチスドイツに対する勝利から80年を記念する式典に出席する。
トランプ米大統領による「米国第一主義」の外交が世界の同盟関係を揺るがし、米国が中ロ両国との関係の再構築を進めるなか、習氏の式典への参加は、2人の独裁者と両国の強い結束を示すものだ。プーチン氏は先月の演説で、習氏について「主賓」と紹介した。
式典には、ブラジルのルラ大統領やベトナムのトー・ラム共産党書記長、ベラルーシのルカシェンコ大統領らも出席する。軍事パレードには中国人民解放軍の儀仗(ぎじょう)隊も参加する。

戦勝記念日にあわせて「赤の広場」を行進するロシア軍の兵士=2024年/Alexander Nemenov/AFP/Getty Images
プーチン氏は、今回の式典にあわせて、ウクライナ政府に対して、3日間の停戦を提案した。一部の専門家からは、一時停戦の申し出について、外国の要人の前でロシアの軍事力を妨害されることなく誇示したいとの願望によるものだとの見方が出ている。ウクライナのゼレンスキー大統領は停戦の提案について「芝居がかったパフォーマンス」と一蹴し、30日間の停戦という米国が以前から提示している提案への支持を改めて示した。
ゼレンスキー氏は今月に入り、式典に参加する首脳らに対し、戦闘が続くなか、ロシア領内で起きることに責任を負うことはできないと警告した。ロシア側は、こうした発言について、脅迫に等しいと指摘した。
ウクライナはここ数日、ロシア首都モスクワに対してドローン(無人機)を使った攻撃を複数回実施している。ウクライナは最近の攻撃について、ロシア政府の戦争遂行に重要なインフラを破壊することが目的であり、住宅やエネルギーインフラなどウクライナ領への継続的な攻撃に対する報復だと主張している。