英政府、外国人労働者1万人超にビザ発給へ 供給網の危機に対応

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英国ではEU離脱や新型コロナの影響で大型車両の運転手が不足/Christopher Furlong/Getty Images

英国ではEU離脱や新型コロナの影響で大型車両の運転手が不足/Christopher Furlong/Getty Images

(CNN) 英政府は25日、就労ビザ発給の対象として、新たにトラック運転手5000人と家禽(かきん)労働者5500人の枠を追加すると発表した。クリスマスを前に食品、物流業界の人手不足を緩和する狙いがある。

英国では欧州連合(EU)からの離脱後、EUからの労働者は就労ビザの取得を義務付けられている。政府の発表によると、これが今年のクリスマスまで一時的に緩和される。

政府はさらに、トラック運転手4000人を新たに養成し、免許保持者約100万人に現場復帰を促す書簡を送る方針を示している。

運転手の人手不足は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)とEU離脱により、EU市民数万人が英国の運輸業から離れ帰国したことで深刻化。食品や燃料の物流が滞り、一部のガソリンスタンドが閉店するなどの影響が出ている。

トラック免許取得の教習や試験も約1年間停止した。陸運業協会(RHA)によると、不足している運転手は10万人に上る。

シャップス運輸相は声明で、運転手不足への対応に全力を尽くすと表明し、業界側も引き続き労働環境や待遇の向上に努めるよう呼び掛けた。

業界側からは政府が対応に乗り出したことを歓迎する声が上がる一方、不足する労働者の数に対してビザ発給の枠が少なすぎるなどとして、より長期的な解決策を求める意見も出ている。

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