マスク反対論展開のニューヨーク・ポスト紙、従業員に着用義務付け
ニューヨーク(CNN Business) 過去に何度もマスクをこきおろす記事や論説を掲載していた米大衆紙ニューヨーク・ポストが、従業員に対してオフィス内でのマスク着用を義務付けると通知した。
CNN Businessが入手した12日付の通知の中で、同紙発行人兼最高経営責任者(CEO)のショーン・ジャンコラ氏は従業員に、「フロアを歩く際はマスクを義務付ける。デスクでは不要」と指示していた。
この通知に添付された公式文書によれば、従業員が自分の席を離れたり、同僚と話したりする際は、マスクを引き上げて顔を覆わなければならない。
同紙はこれまで繰り返しマスク着用の義務付けに疑問を投げかけ、特にワクチンを接種した人は着用する必要はないと主張していた。
米疾病対策センター(CDC)7月に新型コロナウイルスが流行している地域ではワクチンを接種済みでもマスクを着用するよう勧告した際、同紙はこの措置を「狂気の沙汰」と呼び、論説の中で「馬鹿げている。しかも悪質だ」とこきおろした。
7月7日の論説では「列車やバスの中でのマスク義務付けを撤廃すべき時」だと主張、公共交通機関でのマスク着用は「無意味で形だけの行動」と断じ、「今こそマスク義務付けを解除すべき時」と言い切った。
さらに、マスクで実際に感染の拡大を防止できるのかどうかに疑問を投げかける記事も掲載していた。
同紙は今回の通知の中で、従業員は毎日オフィスに入る前に健康チェックを受けなければならないとも強調した。ただしワクチン接種の義務付けまでは示唆していない。
Today's cover: Severe COVID-19 breakthrough infections extremely low among vaccinated, data shows https://t.co/LVFUlDCLKx pic.twitter.com/3SDa7DXVJR
— New York Post (@nypost) July 30, 2021