ブラジルの国民酒「カシャッサ」 その魅力に迫る
カルロスさんは「われわれは多くの人にカシャッサの作り方を教えた」と述べ、「当時、この地域には他に蒸留所がなかったため、多くの人がわれわれから学んだ。われわれの蒸留所が最初のカシャッサ蒸留所で、われわれは草分け的存在だった」と付け加えた。
プラナルトファームで作られるカシャッサは、バレンテ家が90年間使用している大きな木製のたるの中で1~5年間熟成される。
カルロスさんによると、たるが非常に古いため、たるの木の匂いが酒に移らず、味を変えずに熟成させることができるという。また木製のたるにはカシャッサの酸味を和らげる働きもある、とペドロさんは言う。
そのまま飲むか、混ぜて飲むか
カシャッサに細かく切ったライム、砂糖、氷を入れ、カクテルグラスで飲むカイピリーニャは、ほぼ世界中どこでも味わえる。
しかし、カルロスさんは伝統にこだわる。「私の父のような昔の人たちは、食欲をかき立てるために昼食や夕食前にカシャッサをちびちびと飲んでいた」(カルロスさん)