サウジ、原油安は「長期間」対応可能 減産受け入れを否定
スイス・ダボス(CNNMoney) サウジアラビアの国営石油会社サウジ・アラムコのハリド・ファリ会長は22日までに、原油の価格維持のための減産に踏み切るつもりはないことを明言した。世界市場における同国の占有率を犠牲にする考えはなく、原油安の現状についても「極めて長期的に」対応可能だとの認識を示した。
世界経済フォーラム年次総会に出席中のファリ会長は、CNNのジョン・デフテリオス新興市場担当エディターが司会を務めた討論会で、「わが国は他の産油国に席を譲るための減産を受け入れるつもりはない」と述べた。
サウジアラビアは世界第2位の産油国であり、世界最大の石油輸出国でもある。「これはわが国が築き上げてきた地位であり、譲り渡す気はない」と会長は語った。
サウジはこれまで石油市場における短期的なショックを和らげる「準備銀行」のような役割を果たしてきたとファリ会長は言う。だが、現在の供給過多状態の是正に動くつもりはないという。
同会長は「構造的な不均衡に対し、市場を均衡させる役割をサウジ1国で引き受けると言ったつもりはない」「短期的な調整が必要で、他の産油国も協力する意志があるなら、サウジも喜んで協力する」と述べた。