ユーロ決勝敗退のイングランド選手が人種差別の的に、監督「許されない」

決勝に臨んだマーカス・ラッシュフォード(右)とジェイドン・サンチョ/Carl Recine/AP

2021.07.13 Tue posted at 07:59 JST

(CNN) 11日に行われたサッカー欧州選手権(ユーロ2020)決勝でイングランド代表が敗れた後、インターネット上で一部のイングランド代表選手に対し人種差別的な暴言が浴びせられた。イングランドのサウスゲート監督は12日の会見で、こうした行為は「許されない」「我々の理念に反する」と批判した。

マーカス・ラッシュフォード、ジェイドン・サンチョ、ブカヨ・サカの3選手は2―3で敗れたPK戦でシュートを外し、SNSで批判の標的になった。

サウスゲート監督は12日のオンライン記者会見で、「一部の選手への暴言は許されない」「海外から来たものもあると聞いているが、国内からのものもある」と指摘した。

そのうえで「我々は人々を結束させる希望の光であり、ナショナルチームはすべての人を代表している。ファンからはエネルギーと前向きな姿勢を感じており、それを非常に誇りに思う」とした。

ユーロ2020の大会前と大会中、イングランドの選手は各試合の前に片ひざをつき、人種差別主義と不公平に対する闘いで団結する姿勢を示した。

PKを決められなかったブカヨ・サカを慰める同僚選手たち

この行動がイングランドファンの間で怒りを招き、一部のサポーターは片ひざをつく選手に対してブーイングを浴びせた。

ロンドン警視庁は、インスタグラムとツイッターに投稿された「容認できない」コメントを調査中だとしたほか、ジョンソン英首相も人種差別的な暴言を非難した。

ジョンソン氏はツイッターで、「イングランド代表チームはSNSで人種差別的な中傷を受けるのではなく、英雄として称賛を受けるのに値する」と言及。「この言語道断な中傷に関与した者は自分を恥じるべきだ」と述べた。

ジョンソン氏らに対してはここ数種間、キックオフ前に片ひざをついた選手にブーイングしたファンを非難するよう求める声が上がっていたが、ジョンソン氏は非難していなかった。

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