旧日本軍が撃沈の米空母、豪州沖で残骸を発見

レキシントンが米加州サンディエゴを出港する様子=1941年10月14日

2018.03.06 Tue posted at 12:21 JST

ワシントン(CNN) 第2次世界大戦中に旧日本軍が撃沈した米空母「レキシントン」の残骸が、オーストラリア沖の珊瑚海で発見された。米マイクロソフト共同創業者の富豪ポール・アレン氏が5日に発表した。

発表によると、調査団は4日、オーストラリア沿岸から約800キロの地点で、深さ約3200メートルの海底に沈んだレキシントンの残骸を発見した。

別名「レディ・レックス」と呼ばれたレキシントンは、史上初の空母戦といわれる1942年5月の珊瑚海海戦で、乗員216人、航空機35機を乗せたまま海に沈んだ。

同海戦ではレキシントンなどの空母艦隊が、日本の空母3隻と対峙(たいじ)し、日本によるニューギニアやオーストラリアへの進攻を阻止する役割を果たしたといわれている。

アレン氏によれば、その1カ月後、米海軍はミッドウェー海戦で日本軍に奇襲をかけ、太平洋戦争の流れを変えた。

「珊瑚海海戦は、日本の進攻を食い止めただけでなく、史上初めて相手の艦船が互いの視界に入らない状態で交戦したことでも知られる」。アレン氏はそう指摘している。

レキシントンは、日本の魚雷による損傷が原因で沈没。米艦隊は沈没前に、2000人あまりの乗員を救助した。

ハリー・ハリス米太平洋軍司令官は5日、「レキシントンの生存者の息子として、ポール・アレン氏と調査団による同艦の発見に祝意を表する」「我々は、彼らが私たちのために勝ち取った自由を守り続けることによって、同艦の乗員、そして第2次世界大戦を戦った全米国人の勇気と犠牲をたたえる」とする声明を発表した。

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