韓国大統領選、革新系野党の李在明氏が勝利
ソウル(CNN) 弾劾(だんがい)・罷免(ひめん)された尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領の後任を選ぶ韓国の大統領選が3日行われ、進歩(革新)系最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)前代表(60)が当選を確実にした。主要な対立候補の保守系与党・国民の力の金文洙(キムムンス)氏(73)氏は4日未明に敗北を認めた。
李氏の勝利は、尹氏が戒厳令を宣言して国家を混乱に陥れてからちょうど半年後に訪れた。
選挙管理委員会が発表した公式結果によると、全ての票を集計した結果、李氏が300万票近い差を付けて勝利したことが分かった。
ソウルで支持者に向けて演説した李氏は、勝利宣言こそしなかったものの大統領就任初日から「経済の回復に取り組む」と約束。軍事クーデターを二度と起こさないようにするとも述べた。
現在、輸出志向型の韓国経済はトランプ米大統領の関税政策をはじめとする世界的な動きへの対処に苦慮。リセッション(景気後退)に陥る可能性もある状況となっている。専門家からは、大統領選の結果が国家に安定感をもたらすとの見方が出ている。

投票所で投票を行う有権者=3日、韓国ソウル/Pedro Pardo/AFP/Getty Images
選管によると投票率は80%近くに達し、1997年の大統領選以降で最も高かった。
韓国政界でも評価が分かれる李氏は、早くから大統領選を制する最有力候補と目されてきた。ただ最近では複数の訴訟に見舞われ、汚職や権力の乱用に絡む疑惑も浮上していた。
李氏は早ければ4日に就任し、外交政策を含む数多くの課題の解決に臨むことになる。

国会前に集まった進歩(革新)系最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)候補の支持者ら=3日、韓国ソウル/Ahn Young-joon/AP