エトナ山が大規模噴火、観光客が避難 イタリア
立ち上る大量の噴煙、エトナ山が大規模噴火
(CNN) イタリアのエトナ山で2日、大規模な噴火が発生し、観光客が避難を余儀なくされた。伊当局によると高温のガス、灰、岩石が噴煙となって数キロの高さに噴き上がった。
ソーシャルメディアに投稿された動画には、噴火現場から逃れるために人々が長い列をなして下山する様子が映っている。一方、ツアー会社ゴー・エトナのオーナーはCNNに対し、噴火当時、エトナ山には40人がいたと明らかにした。
ゴー・エトナのガイド、ジュゼッペ・パンファッロ氏は、遠くに巨大な灰の雲が広がる中、ツアーグループが身を寄せ合う様子を撮影した。
CNNが共有した動画の中で、パンファッロ氏は「とてつもない煙と、さらにものすごい轟音(ごうおん)が、一気に押し寄せてきた」と述べた。
シチリア民間防衛局がCNNに語ったところによると、エトナ山では常に約12社のツアーオペレーターが活動しているという。国立地球物理学火山観測所によれば、噴火時にエトナ山にいた観光客とトレッキング客は全員無事に避難した。
観測所によると、噴火は現地時間の夜遅くに収まり、三つの溶岩流はすべて「現在冷却中」とのことだ。火山山頂付近では散発的に灰が噴出しているが、地震動は「低い値にまで」低下したと観測所は報告している。
イタリアのシチリア島にあるこの火山は、年間150万人が訪れる人気の観光地で、その多くが山頂近くまでハイキングする。
エトナ山は世界で最も活発な火山の一つだが、観測所によると、これほどの規模の噴火は2014年以来発生していない。
観測所によるとこうした噴火は多くの場合開始と同じくらい早く止まるが、爆発の勢いは依然として強まっており、山からはごく少量の溶岩と炎が噴出しているという。
シチリア州のレナト・スキファーニ知事は、現時点では「住民への危険はない」と述べ、地元の緊急隊に対し「監視と安全対策を直ちに開始した」ことに感謝の意を表した。
スキファーニ氏は、「今後の現象の進展を考慮し、登山者は最大限の注意を払い、追って通知があるまで火山山頂エリアを避ける」よう勧告した。