イスラエル軍、ガザの病院を攻撃 ハマス最高幹が標的
イスラエル、ハマス幹部標的に病院を攻撃
(CNN) イスラエル軍は13日、イスラム組織ハマスの最高幹部ムハンマド・シンワル氏を標的にパレスチナ自治区ガザ地区南部の病院を攻撃した。イスラエルの高官や情報筋が明らかにした。
ムハンマド氏は、昨年10月にイスラエル軍に殺害された当時のハマスの最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏の弟。ヤヒヤ氏の死後、ムハンマド氏はハマスの事実上の指導者となっている。
パレスチナの保健省によると、病院への攻撃で6人が死亡、少なくとも40人が負傷した。
イスラエル国防軍(IDF)は攻撃について、ガザ南部ハンユニスにある病院の地下に置かれている「ハマスの司令室」を狙ったとしたが、標的にした人物は明かさなかった。
攻撃を受けた病院で働く医師は、病院の庭に複数回攻撃があったと証言した。がれきの下に埋もれている人もいるという。
攻撃現場をとらえた映像には煙が立ち上り、粉じんが舞う様子が映っている。ここ数週間で最大規模の攻撃とみられる。

イスラエル軍が2023年に公開したムハンマド・シンワル氏(右)の車内での画像/Israel Defense Forces/Handout/Reuters
前日の12日にはハマスの人質となっていたイスラエル系米国人が解放されたばかり。この人質の解放についてはハマスとトランプ米政権が直接交渉し、イスラエルは蚊帳の外に置かれた。
残る人質についての協議はイスラエルも交えて間もなくカタールで行われる予定だが、ムハンマド氏を狙った攻撃はイスラエルがハマス側の意思決定者を殺害しようとしたことを意味する。
ムハンマド氏についてイスラエル当局者はヤヒヤ氏同様に強硬派とみなしている。ムハンマド氏、ヤヒヤ氏共に2023年10月のイスラエルへの奇襲攻撃の首謀者と考えられている。