ウクライナ、ハンガリーのスパイ網を摘発と発表 国境地域で活動か
ウクライナとハンガリーは、ウクライナとロシアの衝突やウクライナの欧州連合(EU)加盟を巡って意見が対立している。ハンガリーはまた、欧州による対ロシア制裁も批判している。
この他ハンガリー政府は、ザカルパート州に暮らす少数派のハンガリー系住民が差別的な扱いを受けていると再三訴えてもいる。
シーヤールトー外相はX(旧ツイッター)への投稿で「過去3年で明らかになったように、ウクライナでの戦争は戦場だけでなく情報空間でも繰り広げられている。反ハンガリー的プロパガンダが一切の根拠もなく頻繁に利用されている」と主張。「我々はハンガリーを戦争に引きずり込みはしていないし、今後も引きずり込むつもりはない。まさにそのために、我々は標的にされ続けている」との見解を示した。
ウクライナのSBUはハンガリーのスパイについて、軍の安全保障に関する情報収集と住民の認識の調査を担っていると指摘。この他、ハンガリー軍がザカルパート州に侵入した場合の「行動シナリオ」の検証も行っているとした。
ザカルパート州はソ連崩壊後もウクライナの一部として残ったが、一時期はかつてのハンガリー王国やチェコスロバキアの一部でもあった。
ハンガリーのオルバン首相は、ウクライナのEU加盟に反対する理由の一つとしてウクライナ西部のハンガリー系住民が差別的な扱いを受けているとの主張を挙げる。7日には、EUによるウクライナへのさらなる財政支援の意向を批判。ハンガリーとしては協調路線を取るつもりがないことを明言していた。