中国、中央軍事委の苗華氏を「重大な規律違反」の疑いで捜査 軍高官の粛清進める中

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2019年、専用機から平壌空港に降り立つ中国中央軍事委員会政治工作部主任の苗華氏/Kim Won Jin/AFP/Getty Images/File

2019年、専用機から平壌空港に降り立つ中国中央軍事委員会政治工作部主任の苗華氏/Kim Won Jin/AFP/Getty Images/File

北京(CNN) 中国国防省は28日、軍高官の職務を停止し、汚職の容疑で捜査対象としたと発表した。習近平(シーチンピン)国家主席は世界最大の軍隊の上層部で徹底した粛清を拡大している。

国防省報道官の記者会見によると、習氏が率いる最高軍事機関である中央軍事委員会の委員、苗華氏(69)が「重大な規律違反」の容疑で捜査対象となっている。

苗氏は同委員会の政治工作部主任で、習氏の側近と広く見られている。習氏が1990年代から2000年代初頭に沿岸部の福建省の高官を務めていたときに同省での軍務に就いていた。

この発表の前日には、英紙フィナンシャル・タイムズが現職および元米当局者の発言を引用し、中国の董軍国防相が汚職容疑で捜査対象となったと伝えていた。

国防省の報道官は、これを「全くのねつ造」と一蹴。「うわさを広める人々は邪悪な動機を抱いている。中国はこのような中傷に強い不満を表明する」と述べた。

習氏は昨年から人民解放軍(PLA)の腐敗の取り締まりを徹底しており、核ミサイルと通常ミサイルを統括するエリート部隊であるロケット軍に重点を置いている。

この粛清により、李尚福前国防相やその前任者の魏鳳和氏など、複数の上級将官が6月に汚職疑惑で党から追放された。

昨夏以降、軍高官や軍産複合体の航空宇宙部門の幹部12人以上が公職をはく奪されている。

李氏は昨夏、就任からわずか数カ月後に公の場から姿を消した。そして昨年10月、ロケット軍指導部の突然の刷新から数週間後に説明もないまま解任され、現在の国防相である董氏が後を継いだ。

今回調査対象となった苗氏は、海軍の司令官を務めた董氏の政治的支援者とみられている。

習氏は12年に権力を握って以来、汚職と不義の根絶を掲げており、今回の粛清は軍内でその取り組みがまだ終わっていないことを示唆している。

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