バイデン大統領、中国の習氏と16日に最後の会談へ
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は16日、中国の習近平(シーチンピン)国家主席とペルーのリマで最後の会談を行う。会談は、同市で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて予定されている。
バイデン氏は、来年1月にトランプ次期大統領へ権力と世界で最も重大な二国間関係の手綱を委譲する準備を進める中、会談に臨む。
この会談は、強硬姿勢を強める中国に対して米国を優位に立たせようとするバイデン氏の重要な試みの締めくくりとなる。バイデン氏の大統領就任以降、両首脳の会談は3回目。
これまでとは異なり、今回の会談で多くの成果が得られることはないとみられる。米国高官らは会談を、両氏の10年以上にわたる関係性の回想の場と表現した。
両氏がどれだけ過去を懐かしむにしても、先週の選挙結果が最後の会談に影を落とすことになる。トランプ氏は就任にあたり中国への強硬姿勢を約束。1月の就任式を前にすでに一連の中国強硬派を重要なポストに据えており、今後数年間にわたる対立関係を示唆している。
現政権が中国の技術を制限し、中国に対抗するためアジアにおける米国の同盟を強化する積極的な措置を講じてきたことを考えると、トランプ次期政権のアプローチがバイデン政権のものと大きく異なるかどうかは不透明だ。
退任を目前に控えたバイデン氏との会談に同意したことで、習氏は米国の政権移行期における両国関係の継続と相対的な安定を望む意向を示しているようだ。
バイデン政権の関係者は、バイデン氏の退任後に米中関係がどのような方向に向かうのか予測できないことを認めた。しかし、バイデン氏が採用したアプローチがトランプ政権でも有効かもしれないという期待はつないでいる。
政府高官は、米中関係は厳しく複雑なものであり、次期政権がどのような決定を下すにせよ、この関係をうまく扱う方法を見つける必要があるだろうと述べた。