イスラエルとハマスの停戦交渉、米など仲介国が来週中の合意迫る
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスに対し、複数の仲介国が停戦と人質解放に向けた合意を来週にもまとめるよう強く迫っている。
カタールで行われた交渉で同国と米国、エジプトは共同声明を発表。16日に示した「橋渡しの提案」について、依然合意に至っていないイスラエルとハマスの溝を埋めるためのものだと説明した。
バイデン米大統領は停戦と人質解放に向けた協議の状況について楽観的な見方を表明。かつてないほど合意に近づいたとの認識を示唆した。交渉はエジプトのカイロで来週再開する予定。
しかしハマスの指導部は、米国による新たな提案をイスラエルの挙げた条件に対応、同調する内容だとみている。交渉の詳細に関与するハマス側の高位の情報筋がCNNに明らかにした。この情報筋によれば、イスラエルは新たな条件を追加して合意を阻止しようとしているという。
一方、協議内容に詳しいイスラエル側の情報筋は「当事者間の溝は狭まった」とし、「極めて建設的かつ前向きな話し合いが出来た」との認識を示した。
ただこの情報筋は、上記の橋渡しの提案がガザにいるハマス指導者のヤヒヤ・シンワル氏にまだ提出されていないことに注意を促した。提出は今週末にも行われるとみられている。
2日間にわたった今回の協議は、イランによるイスラエル攻撃の恐れを巡って中東全域に緊張が走る中で実施された。
バイデン氏は16日、イラン及び同国を後ろ盾とする代理勢力に対し、何らかの行動を起こして交渉の進展を「台無しにする」ことのないよう警告を発した。
また今週末にブリンケン国務長官をイスラエルに派遣し、ホワイトハウスとして「イスラエルの安全保障に対する断固たる支持」を「改めて確認する」と付け加えた。