ウクライナ兵を襲う大量のネズミ 感染症蔓延、まるで第1次大戦中
(CNN) ロシアが戦争を続けるウクライナの最前線で、ネズミが媒介する感染症が蔓延(まんえん)している。兵士は嘔吐(おうと)や目からの出血などの症状に襲われて戦闘能力をそがれ、塹壕(ざんごう)は第1次世界大戦時のような過酷な状況にある。
「キラ」と呼ばれるウクライナ軍女性兵士は、南部のザポリージャで戦闘中、自分たちの所属する大隊が「ネズミ病」に悩まされたと証言した。
「ベッドに入ると、ネズミがパンツやセーターの中にもぐり込んできたり、指をしゃぶったり、手をかんだりする夜が始まる。2~3時間の睡眠は、自分の運次第だった」(キラさん)
兵士4人で使っていた自分たちの塹壕には、1000匹ほどのネズミがいたとキラさんは推定。「ネズミが私たちの所にやって来るのではない。ゲストは私たちだった」と語った。
過酷な冬の到来で、ネズミたちは餌と暖かい場所を求め、約1000キロに及ぶ前線で感染症を蔓延させている。
キラさんは、毒をまいたりアンモニアを噴射したり、果ては祈祷(きとう)までしてできることは全てやったという。近くの店はネズミ駆除製品で大もうけしたが、ネズミは次々にやって来た。