ノーベル賞受賞のイラン活動家、獄中でハンスト突入

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ノーベル平和賞、イランのナルゲス・モハンマディさんに

(CNN) イランで収監されたまま今年のノーベル平和賞を受賞した女性人権活動家、ナルゲス・モハンマディ氏(51)が6日、刑務所内で必要な治療を拒否されたとしてハンガーストライキを始めた。家族からの声明をCNNが入手した。

モハンマディ氏はイラン女性への抑圧に抵抗し、人権と自由を求める闘いを続けてきたことが評価されて、先月ノーベル平和賞を受賞した。この活動で通算30年以上の禁錮刑を言い渡され、現在も劣悪な環境で知られるエビン刑務所で服役中。夫や子どもたちとの面会も禁止されている。

家族によれば、同氏は緊急の医療処置のために循環器、呼吸器専門病院への移送を求めたが、検察官がこれを却下した。

米国を拠点とする人権活動家通信(HRANA)によると、モハンマディ氏は先週、イスラム教徒の女性が髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」の着用を拒否した後、治療の要望を断られた。

家族は、必要な治療を受けられないまま1週間が過ぎたとして、同氏の健康状態に懸念を示している。

ハンストは、受刑者に医療を受けさせない当局の方針と、ヒジャブ着用義務への抗議が目的だという。

ノーベル平和賞の選考にあたったノルウェー・ノーベル委員会も6日の声明で、モハンマディ氏の健康状態に「深い懸念」を表明。入院治療を望む女性受刑者にヒジャブの着用を強制するのは非人道的で、道義的に許容できない対応だと主張した。

モハンマディ氏は最近、獄中からの書簡で、ヒジャブ着用を義務付ける政府の方針を「宗教政治の権限を強化するため」の「女性に対する欺瞞(ぎまん)的な陰謀」と非難していた。

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