国連安保理が緊急会合、ガザ停戦で合意に至らず
(CNN) 国連安全保障理事会は6日、イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突をめぐって非公開の緊急会合を開いたが、停戦に向けた合意には至らなかった。
安保理の非常任理事国10カ国(E10)が新たな決議案を作成したが、拒否権を持つ常任理事国の米国と英国がこれに反対している。
米国のウッド国連代理大使は、米国が主張する人道目的での「戦闘の一時的停止」も検討されたとしたうえで、これを認めるかどうかについては安保理内で意見が対立し、合意に至っていないと述べた。
中国の張軍国連大使は、「私たちが話し合う間にもパレスチナ住民は殺され続けている」と訴え、パレスチナ自治区ガザが「子どもたちの墓場になりつつある」としたグテーレス国連事務総長の発言を引用。人道物資を届けるために停戦を急ぐ必要があると主張した。
中国と共同で会合を招集したアラブ首長国連邦のヌサイベ国連大使は、戦時国際法を守ることが重要だと強調。ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃と、イスラエルによるガザへの無差別攻撃の両方を非難し、ハマスに人質の解放を求めた。子どもを殺傷し、学校や病院を攻撃し、人道物資の搬入を妨害することは、いずれも重大な違法行為だと断じた。
会合では国連の人道支援機関から、現地の深刻な人道状況について説明があった。
安保理にはこれまでも複数の決議案が提示されたが、米国などの拒否権行使でいずれも否決されている。