散乱する遺体、重傷の子ども、泣き叫ぶ女性 目撃者が語るガザ難民キャンプ空爆の惨状

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イスラエルによる攻撃をうけたジャバリア難民キャンプ=10月31日、パレスチナ自治区ガザ地区/Anas al-Shareef/Reuters

イスラエルによる攻撃をうけたジャバリア難民キャンプ=10月31日、パレスチナ自治区ガザ地区/Anas al-Shareef/Reuters

エルサレム(CNN) イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区の北部で、人口が密集するジャバリヤ難民キャンプを空爆した。現地の目撃者や医療関係者は、キャンプは壊滅的な被害を受け、大勢の犠牲者が出たと証言している。

目撃者のモハンマド・イブラヒムさんは「パンを買う行列に並んでいたところ、いきなり何の予告もなく7~8発のミサイルが落ちてきた」とCNNに語った。

「地面に7つか8つの巨大な穴ができていて、殺された人たちでいっぱいになり、バラバラになった遺体の断片で埋め尽くされていた」「まるで世界の終わりだった」(イブラヒムさん)

イスラエル国防軍によると、ジャバリヤ難民キャンプの空爆は、10月7日のイスラエル攻撃に関与したとされるガザのイスラム組織ハマスの指揮官を狙って実施。この指揮官を殺害したとしている。

これに対してハマス側は、ジャバリヤ難民キャンプに指揮官はいなかったと強く主張。同キャンプの民間人や子どもたち、女性たちに対する「凶悪犯罪」をイスラエルが正当化しようとしていると非難した。

CNNの電話取材に応じたモハンマド・アル・アスワドさんは、「恐ろしい光景」を目の当たりにしたと証言する。ミサイルの着弾音を聞き、家族の安否を確認するため難民キャンプに駆け付けたという。

「子どもたちが、けがをした子どもたちを抱きかかえて走っていた。あたりには灰色の粉塵(ふんじん)が充満していた。がれきから遺体が垂れ下がっていて、判別できない遺体も多かった。血を流した人たちや、やけどを負った人たちがいた」

現場にいた人たちはパニック状態だったとアル・アスワドさんは振り返る。「女性たちが泣き叫んで半狂乱になっていた。自分たちの子どもを失って泣いているのか、それとも走り寄って探しに行くのかも分かっていなかった。あの場所ではたくさんの子どもたちが遊んでいたから」

現場からの画像には、がれきや損壊した建物の間に巨大な陥没穴が写っている。パレスチナ人や救助隊が犠牲者の捜索を試み、中には手で残骸を掘り起こしている人たちもいた。

イスラエル国防軍の報道官はCNNの取材に対し、ハマスが民間人の背後に隠れていると主張した。難民キャンプには罪のない民間人が多数いたことを指摘されると「これが戦争の悲劇だ」と述べ、民間人に対して南へ移動するよう促した。

しかしガザ南部でも死傷者の出る空爆が相次ぎ、支援団体は繰り返し、ガザに安全な場所はないと訴えている。パレスチナ保健省がガザからの情報として伝えたところによると、イスラエルのガザ爆撃によってこれまでに少なくとも8485人が死亡、2万1000人以上が負傷している。

ガザの病院に勤務する国境なき医師団の看護師モハンメド・ハワジュレさんは、この病院に搬送されてきた負傷者について「幼い子どもが深い傷や重いやけどを負って運ばれてきた。家族の付き添いはなく、泣き叫んで親に会いたいと求める子どもが大勢いる」と語った。

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