燃料不足で給水できず、汚水や海水を飲むガザ住民

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容器に水を入れる人たち=23日、パレスチナ自治区ガザ地区南部/Mohammed Abed/AFP/Getty Images

容器に水を入れる人たち=23日、パレスチナ自治区ガザ地区南部/Mohammed Abed/AFP/Getty Images

(CNN) モハマド・シャンティさんは、4マイル(約6.4キロメートル)の道のりをかけてパレスチナ自治区ガザ地区の中心部にあるアル・アクサ病院へ行き、プラスチック容器に水をくむことを余儀なくされているが、家族の最低限のニーズを満たす分にしかならない。

「洗濯はしない。できるだけ節水している」とモハマドさんはCNNに語り、水不足の状況は「壊滅的」だと語った。

多くのガザ市民にとって、清潔な水を探すことは骨が折れ、次第に困難な問題になっている。

イスラエル当局によれば、今月7日のイスラム組織ハマスによる攻撃で少なくとも1400人が死亡し、200人以上が人質としてさらわれた。パレスチナ保健当局によれば、それに対するイスラエルのガザ地区空爆で5000人以上の死者が出た。さらにイスラエルは水や食料、燃料といった必需品の供給を断ち、ガザ地区を「完全封鎖」すると発表した。

その後、イスラエルはガザ地区にある3本の給水パイプラインのうち1本を再稼働したが、それでも必要な量のごくわずかしか賄えないと専門家は言う。ガザの水の大半は現地の水源に頼っている。だが水のくみ上げと浄水に必要な燃料はあっという間に底をついている。

水道システムが崩壊する中、一部のガザ市民は汚水や海水を飲まざるを得ない状況だ。健康危機の懸念や、脱水症状で死者が出かねない恐れも出てきている。

「人道的大惨事」

国連児童基金(ユニセフ)は17日、パレスチナ水道局(PWA)のデータを引用し、現在ガザの水の生産量は通常の5%だとの報告書を発表した。

国連によると、ガザ市民は1日3リットル未満の水で生活している。世界保健機関(WHO)では、飲料、調理、衛生など基本的ニーズを満たす必要最小限の量として50リットルを推奨しているが、これをはるかに下回る数字だ。

戦略国際問題研究所(CSIS)中東プログラムのナターシャ・ホール上級研究員は、「実際のところ手に入る唯一の水は、汚物が混じった海水で飲むことができない」と語る。NPO団体オックスファムによれば、農業用水を飲まざるを得なくなっているケースもあるという。

大規模な介入がない限り、水不足によって「人道的大惨事」が引き起こされるだろうとPWAのマゼン・グナイム局長は言う。

この週末には水や食料、医薬品を積んだ救援トラックの第1陣がエジプトとの国境にあるラファ検問所からガザ南部に入り、希望の光が見えた。

だがグナイム局長によれば、21日にガザに支給された水はわずか6万リットル。ガザ市民230万人の必要最低限のニーズを支えるためには、1日3300万リットルの水が必要だと局長はCNNに語った。

WHOのヨルダン川西岸地区・ガザ地区事務所の代表を務めるリチャード・ピーパーコーン氏も、第1陣の救援活動は「大海に落とされた最初の1滴に過ぎない」と言う。

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