長距離ミサイル「ATACMS」供与、米国の決定「非常に近い」 ゼレンスキー氏側近

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米ニューメキシコ州のミサイル発射場で試射される初期型のATACMS/ John Hamilton/White Sands Missile Range Public Affairs

米ニューメキシコ州のミサイル発射場で試射される初期型のATACMS/ John Hamilton/White Sands Missile Range Public Affairs

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領の側近、イエルマーク大統領府長官は15日までに、長距離ミサイル「ATACMS」が近くウクライナの保有兵器に加わる可能性に楽観的な見方を示した。

ATACMSは米国製の誘導ミサイルで、最大射程は300キロに上る。

イエルマーク氏は首都キーウで記者団に対し、バイデン政権がATACMSの供与承認に関する決定を下す時期は「非常に近い」と説明。一方で、最終決定はまだ下されていないとも強調した。

ウクライナの指導者は戦争初期の時点から、ATACMSの供与を要望リストの上位に挙げていた。長射程のATACMSが供与されれば、ロシアの占領下にあるクリミア半島やロシア本土を含めさらに多くの攻撃目標が射程に入るとみられ、米国は懸念を示している。

ウクライナが重視する攻撃目標としては、弾薬集積所や燃料庫、前線のはるか後方に位置するロシア兵の収容施設などがある。

ウクライナはここ数カ月、地上攻勢前に敵の補給線を攪乱(かくらん)し劣化させる「形成作戦」の一環で、こうした攻撃を強化してきた。5月に英国から供与されたミサイル「ストーム・シャドー」を効果的に活用し始めていることを示す情報もある。ストーム・シャドーの射程は約250キロ。

米紙ニューヨーク・タイムズはイエルマーク氏の発言に先立ち、ATACMSをウクライナに供与するかどうかバイデン政権内で「静かな協議」が行われていると報じていた。ウクライナにATACMSは必要ないとの米国の従来の立場を覆したことになる。

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