習近平氏、SCO加盟国に連携強化呼び掛け 「外部勢力に高度の警戒を」

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香港(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は4日、ユーラシア大陸の国々が参加した上海協力機構(SCO)のオンライン首脳会議で演説し、地域内の指導者らに対して互いの連携を強化するよう呼び掛けた。その上で、地域に及ぶ外部勢力の影響に対抗することを求めた。

「外部勢力の影響」という語は、中国政府が米国の外交政策の意図を非難する際によく用いる。

習氏は「我々は外部勢力を高度に警戒する必要がある。彼らは地域内で『新たな冷戦』をたき付け、陣営間の対立を作り出す。いかなる国であれ国内事情への干渉や『カラー革命』の扇動を行う場合は断固としてこれに異を唱えなくてはならない」と主張した。「カラー革命」は、当該の国の政権転覆へとつながる政治的な運動を指す。

さらにSCOの加盟国については、地域の広範かつ長期的な利益に基づいて独自に外交政策を策定するべきだと指摘。各国の発展や進歩の道筋はそれぞれの国の手でしっかり握っておかなくてはならないと付け加えた。中国外務省が発表した演説内容から明らかになった。

オンライン首脳会議ではこの他、ロシアのプーチン大統領が演説で同国の民間軍事会社ワグネルによる先月下旬の武装反乱に言及。自身の味方についた各国の指導者らへの感謝を表明した。

2001年にロシアと中国が中心となって立ち上げたSCOにはインド、パキスタン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンも参加する。加盟国の人口は全世界の4割を占める。

今回の首脳会談にはベラルーシのルカシェンコ大統領、イランのライシ大統領らも参加。イランについてはSCOへの正式な加盟が承認された。ロシアの友好国であるベラルーシは来年の加盟が見込まれている。

およそ3時間に及ぶ会談の閉幕後、議長国インドの外務省は二つの共同声明が出されたことを明らかにした。一つは分離主義やテロリズムにつながる過激化の動きに協力して対抗すること、もう一つはデジタル・トランスフォーメーションの分野での連携に関する内容だという。

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