エジプト高官、ロシア向け武器生産を否定 米流出文書が示唆との報道

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ロシア当局者との記者会見に出席したエジプトのシーシ大統領=2017年12月11日、エジプト首都カイロ/KHALED DESOUKI/AFP/AFP/Getty Images

ロシア当局者との記者会見に出席したエジプトのシーシ大統領=2017年12月11日、エジプト首都カイロ/KHALED DESOUKI/AFP/AFP/Getty Images

(CNN) エジプトの高位の当局者1人は12日までに、同国の軍隊が4万発のロケット弾をロシア向けに生産する計画を立てているとする見方を否定した。この件については米紙ワシントン・ポストが、漏洩(ろうえい)した米国防総省の機密文書を引用して報じていた。エジプトの政府系メディアが明らかにした。

ワシントン・ポストが入手した上記の流出文書によると、エジプトのシーシ大統領は当局者らに対し、武器の生産と輸送を秘密にしておくよう指示。「西側諸国との問題を避ける」のが目的だったという。

2月付の当該の「極秘文書」は、シーシ氏とエジプト軍の高官との会話を記録したものだとされる。そこではロシアに大砲と火薬を供給する計画が言及されているほか、計画の秘密を保持する内容も盛り込まれていたと、ワシントン・ポストは伝えている。

CNNは同紙が引用した文書に目を通しておらず、内容の信憑(しんぴょう)性についても確認できていない。

政府系メディアによって氏名を伏せられたこのエジプトの当局者は、ワシントン・ポストの報道を「馬鹿げた情報」と一蹴。エジプトが従事しているのはあらゆる国々との「バランスを取った政策」だと主張した。エジプト政府系の複数のメディアが報じた。

エジプトは米国から世界でも最大規模の軍事支援を受けている。その額は年間で13億ドル(約1740億円)に上る。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官は記者団に対し、エジプトがロシアに殺傷能力を持つ武器を提供している兆候はないと説明。エジプトは依然として「重要な安全保障上のパートナー」であり、今後もそれは変わらないと述べた。

ロシア大統領府のぺスコフ報道官は、報道について記者団の質問に答え、「どうやらまたでっち上げのようだ。もう相当な数になる」との見解を示した。

CNNはエジプト外務省にコメントを求めている。

エジプトはこれまでロシアのウクライナ侵攻に控えめながら反対の姿勢を明示してきた。ロシアにウクライナからの即時撤退と停戦を求める国連決議にも賛成した。

エジプトはウクライナ、ロシア両国からの穀物輸入に大きく依存しており、今回の戦争で経済的な打撃を受けている。

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