ウクライナ従軍で恩赦得た受刑者5千人、長大な墓も ワグネル

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激戦地バフムート近くを走行するウクライナ軍の戦車/Genya Savilov/AFP/Getty Images

激戦地バフムート近くを走行するウクライナ軍の戦車/Genya Savilov/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ侵攻に加わるロシアの民間軍事企業「ワグネル」の創設者ブリゴジン氏は30日までに、同企業の戦闘員の一員としてウクライナの戦場に赴き、契約期間を終えて恩赦を得た受刑者は5000人余に達することを明らかにした。

自らが運用するSNS上に載せた音声メッセージで述べた。契約期間中に何らかの再犯行為に走ったこれら戦闘員の比率は0.31とし、ウクライナでの「特別軍事作戦」前の標準的な数字と比べ10~20倍少ないとも誇示した。

ワグネルの戦闘員募集の特色は、半年間の前線任務などを含んだ契約終了後の恩赦や金銭的な補償になっている。

同企業は最近、刑務所での徴兵の中止を発表。3万人の戦闘員をさらに募るためスポーツクラブやジムでの募兵活動に注力することを明らかにしてもいた。

一方、死亡したワグネル戦闘員用とされる、新たに建てられたばかりの墓の長大の列が連なる墓地の様子を収めた動画がSNS上にこのほど掲載された。

CNNが位置情報を確認したこの墓地はロシア南部クラスノダール州ガリャーチ・クリュチ市近くにある。動画の一つには墓地に埋葬されているのは全てワグネル戦闘員と女性が説明する声も入っていた。

全ての墓は昨年の終わりから今年の最初の数カ月の間に建てられたとも主張した。墓の長い列は多数あり、全て献花が施されていた。

ワグネル要員用の墓がある共同墓地は付近に2カ所あるという。ただ、この墓地の存在は地元で論議を招いてもおり、同市の市長は今月、ワグネル戦闘員のさらなる埋葬を禁じたが、ブリゴジン氏が異議を唱えた後、同州知事が撤回したという。

この中で米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は29日、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムートの戦闘に加わっているワグネルの人員は傭兵(ようへい)が約6000人、多くが受刑者とみられる募集に応じた要員が約2万~3万人との見方を示した。

オースティン米国防長官と共に臨んだ米下院軍事委員会の公聴会で述べた。

ワグネル戦闘員の現在の主戦場はバフムートになっているとし、甚大な損失を被っていると説明。同市をめぐる戦いはロシア人にとって多くが犠牲となる「殺戮(さつりく)の舞台」と化しているとも形容した。

ウクライナ軍は非常に効果的な地域防衛態勢を敷いており、ロシア側が大きな代価を支払う結果になっていると話した。ロシア側は過去20~21日間ほどでバフムート周辺で何らかの戦果は一切得ていないとも言明した。

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