習近平氏、中国軍を「鋼鉄の長城に」 3期目続投後初の演説で

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中国の習近平(シーチンピン)国家主席/Noel Celis/AFP/Getty Images

中国の習近平(シーチンピン)国家主席/Noel Celis/AFP/Getty Images

(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は13日、国家安全保障を強化し、軍隊を「鋼鉄の長城」に育て上げることを約束した。前例のない3期目続投を受けての最初の演説で述べた。

全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の閉幕に合わせて発言した習氏は、国家の防衛と軍隊とを包括的に近代化する必要性を強調。人民解放軍を鋼鉄の長城に育て上げ、国家主権や安全保障を効果的に防衛し、国益を増進させなくてはならないとの見解を示した。

会場となった首都・北京の人民大会堂には3000人近くの代表者が集まり、同氏の演説に耳を傾けた。

今年の全人代で3期目続投を正式に承認された習氏は、1949年の中華人民共和国建国以来、最も長く国家元首を務める人物となる。

これまでの多くの演説と同様、この日の習氏の言葉は国家主義的な色調を帯び、外国勢力への対抗意識をにじませる内容だった。

同氏によれば中華国家の「偉大な復活は不可逆的な歴史上のプロセスに突入した」のであり、それには「国家の統合」が「不可欠の要素」となる。具体的には台湾を中国本土と「再統一」させることを指す。

中国共産党は過去に一度も統治したことがない台湾を自分たちの領土の一部と主張。再統一を実現するためなら武力の行使も辞さないとしている。

中国は今年の軍事予算を7.2%増の約1兆5500億元(約30兆円)に引き上げる予定。地政学的緊張と各地域の軍拡競争に対応する措置だ。

安全保障並びに軍隊の強化についての訴えは、米国との関係が過去数十年間で最も冷え込んだ現状でのもの。両国の緊張は貿易やテクノロジー、台湾問題に代表される地政学に至るまで多方面に及んでいる。

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